■建築研究報告

建築材料の火災初期における燃焼発煙性状に関する研究

斉藤  文春

建築研究報告  No.83,  1978  建設省建築研究所


<概要>

  本報告は、建築物の火災に対する安全性向上のため行った“建築材料および部材の防火性能評価基準”に関する研究を、それ以前の研究成果と併せて考察し、特に最近問題となっている火災時に発生する煙の建築工学的分析検討を中心にしてまとめたものである。
  建築火災時の煙の発生は、建築工学に於ける材料と工法との革新によって、以前よりもより大きく、人命の安全に懸り合いを持って来た現象であるため、煙そのものの理学的な詳細な検討が不十分な部分もあり、今後の研究によって究明される部分もかなりあると考えられている。ここでは、特に人命の安全に直接的に影響を及ぼすと考えられるところの初期火災時に生ずる煙の発生現象に注目し、建築物理的な検討と建築工学的な把握によって、床面積が25m2程度の小規模の火災時における煙の発生状況を予め定量化できることが判明した。
  本研究の実施に当たり、歴代の藤井正一・白山和久・今泉勝吉・上村克郎各第2研究部長、横井鎮男・川越邦雄第5研究部長、斉藤光・若松孝旺、各研究室長及び東京大学工学部岸谷孝一教授より種々貴重な御助言を賜った。茲に厚く謝意を表する次第である。
  また、実験の実施および整理に当たっては伊藤和男、鈴木弘昭、小国勝男、吉田正志の各諸兄に、種々御協力を頂いた。併せて、その努力に心から御礼申し上げる次第である。



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