主催者挨拶

 

21世紀のまちづくり

 

独立行政法人建築研究所

理事長  山内 泰之

 

 高度情報化技術の普及そしてこれを支える情報インフラの整備−私たちを取り巻く生活環境は電子情報技術の普及・整備により、大きく変わろうとしています。この変化にあわせて、私たちが生活する“まち”もその姿を変える必要があります。同時に、大都市とその近郊で大幅に増加する高齢者人口、崩れゆく家族のかたち、活気を失った商店街、渋滞や過密、狭小宅地開発など、大都市、地方を問わず、“まち”をめぐる課題や解決しなければならない問題が済み山積みしているのも事実です。私たちは、21世紀の真に良いまちや住まいの実現に向けて、これらの課題の解消に努める必要があると考えます。

 そして、私たちの暮らしの舞台である、“まち”や住まいを理想の姿に変えることができるのはそこに住まう人々であると考えています。まちや住まいの主役は「住まい手」であり、理想のまちの実現に向けて様々の問題を解決していくためには、住まい手の要求や理想の姿への思いを十分に把握することが不可欠だと思われます。そこで広く一般の方々を対象として、論文を募集することに致しました。

 昨年度は「21世紀 理想の住宅」の論文を募集し、多くの方からご応募をいただきました。

 そして今年度は住宅が立地する“まち”について、『こんなまちに住みたい』のタイトルのもとに、皆様のご意見をお聞きすることができました。応募いただいた論文の数は決して多くはありませんでしたが、熱心な思いの伝わる興味深い論文をお寄せいただいたと思います。この結果を「住みやすいまち」「理想のまち」の実現に向けて、建築研究所の研究活動に有効に活用させていただきたいと存じます。

 論文をご投稿いただきました皆様をはじめ、審査委員の皆様そして後援をいただきました機関・団体ほか、ご支援・ご協力を賜りました皆様に、深く御礼申し上げます。

 今後とも、真に良い住宅、建築そして“まち”を実現するために、微力ながら鋭意努力を続けたいと存じます。引き続き、皆様の変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。

 

 

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