建築研究所はユネスコ及び政策研究大学院大学と共催で、2012年6月27日に国際記念シンポジウムを開 催しました。
これは、50年前の1962年に建築研究所が国際地震工学研修を開始し、ユネスコの資金援助で当初9年間、 世界中の地震学耐震工学の中堅技術者や研究者を養成し、更に2007年から国交省の支援により「建築・住
宅地震防災国際プラットフォーム」がユネスコに構築され、建築研究所の国際地震工学センターがそのCOE
(拠点)になっていること等を記念して開催したものです。
午前中は前京都大学総長で国際地震工学研修に深く関わっ てこられた尾池和夫国際高等研究所所長から「地震学の未来」
について、ユネスコ科学部門のルーバン自然災害部長( 右の
写真 )からはユネスコの防災上の役割に関して基調講演をい ただきました。
午後の前半は、前国連国際防災戦略(UNISDR)のサルバノ
氏
、纐纈東大地震研教授、 建築研究所の福山構造グループ 長及び前イスタンブール工科大学長のカラドアン教授からそ れぞれ講演をいただきました。建築研究所の発表は「津波避 難ビルの構造設計法」で海外からの参加者からも高い関心を 呼びました。
午後の後半は、ルーバン部長により、チリ、エジプト、ペ ルー、ルーマニアと日本の地震防災専門家がパネルディスカ ッションで「命を守地震防災国際協力」について熱心な議論 をしました。
シンポジウムには150名の参加者があり、そのうち約 3 割
が外国からの参加者で、現在、 国際地震工学センターで研修
中で政策研究大学院大学の大学院生でもある約20名も含まれ
ていました。 エルサルバドルからの研修生の一人はシンポジ
ウムの後
、「災害は止めることはできないが、政府・市民が ともにそれぞれの役割を自覚しすることで、 減災という目標
を成し遂げる
ことができるという印象を持った」との感想を 述べていました。
なお、シンポジウムの開催案内はこちらです。
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