平成13年度共同研究課題

19 袋詰め効果を利用した建設廃棄物地盤等の有効性に関する研究
研究期間(H12〜13)
 
[担当者] 井上波彦
[相手機関] 名古屋工業大学社会開発工学科
 
 本研究の目的は、仮設資材であった従来の「土のう」を用い、建設廃材や(必ずしも良質でない)現位置の地盤を再利用し、建築物の有効な支持地盤として活用するとともにその性能を評価することである。
 本年度は、大型土のう(1m角)について圧縮試験を実施した。三宅島における現地発生土においては、標準土のう(40cm角)と比較してほぼ同等の破壊強さを示している。また、標準土のうの摩擦特性を様々な境界条件のもとで実験により確認した。摩擦係数は中詰め材料の種類(礫質土、砂質土、粘性土)に応じて0.6から0.3程度まで減少する。更に、大型せん断土槽を用いた土のう擁壁(法面角度73度)の振動実験も実施した。背面地盤の平均Nd値=7、試験地盤全体の共振周波数は4.9Hz程度であった。正弦波(1.5Hz、180gal、地表面最大230gal)に対して中段付近の前面側への1cm程度のはらみ出し及び擁壁直下の接地圧の増大が見られたが、支持機能に問題は認められなかった。


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