平成13年度共同研究課題

21 偏心構造物のねじれ振動解明に関する実験研究
研究期間(H12〜13)
 
[担当者] 加藤博人、福田俊文、福山洋、楠 浩一、小豆畑達哉
[相手機関] 芝浦工業大学工学部建築工学科
 
 本研究では,偏心を有する建築物の基本的な地震応答性状を明らかにすることを目的として,仮動的実験,並びに振動台実験を実施した。実験パラメータは偏心率Rで,試験体の一方向にRx=0.00, 0.15,0.30の3種類の偏心率を有する場合,さらに仮動的実験では二方向に偏心を有する試験体(Rx=0.15,Ry=0.15),(Rx=0.30,Ry=0.15)も対象とした。
 仮動的実験および振動台実験から得られた応答変形,並びに回転角は概ね良く一致しており,仮動的実験によって動的なねじれ振動をほぼ再現することができると判断された。偏心率が増大すると応答回転角は大きくなるが,重心位置のX方向応答変形の最大値はほぼ同程度であり,偏心率の違いによる差違はさほど明確ではない。全ての試験体のX方向変位と回転角の最大値をプロットすると,水平変形の増大に伴い最大回転角はほぼ線形的に大きくなる傾向が見られ,偏心率を介して変形量と回転角との間に何らかの相関関係があることが推測される。


HOMEへ戻る

国立研究開発法人 建築研究所, BUILDING RESEARCH INSTITUTE
(c) 2002 BRI All Rights Reserved