平成13年度共同研究課題

32 木質材料の性能評価に基づく木質構造体の強度設計技術に関する研究
研究期間(H13〜15)
 
[担当者] 槌本敬大
[相手機関] 東京大学大学院農学生命科学研究科
 
 木質構造建築物の構造安全性を確保するためには、適正な評価に基づく材料設計が必要である。しかし、目下構造耐力上主要な部材に品質の担保された規格品が多くの場合使用されていない。一方、改正された建築基準法において、木質構造の設計手法の一つに破壊靱性を考慮した設計法が組み込まれたが、靱性特性に関する技術資料の整備は十分ではない。木質構造の力学特性の発現は、靱性のみならず接合部に負うところが大きい。
 木造建築物の構造信頼性を高めるためには各耐力部材・接合部の破壊靱性をはじめとする力学特性から終局強度、動的崩壊挙動を総合的に推定、評価するシステムを構築し、材料の力学特性や品質を確保する指針を提示する必要がある。本研究ではそのための技術的資料を整備し、木質材料の性能評価に基づく木質構造体の強度設計技術を開発することを目的とする。
 本年度は、各種木質軸材料の靱性特性及びその定量化及びその荷重速度依存性、筋かいの材料特性や端部接合条件が耐力壁の動的変形・破壊挙動に与える影響に関する検討、間柱の筋かい座屈補剛効果の解明とそのモデル化等について検討し、成果を得た。


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