■建築研究報告

小型PC構法の開発

瀬尾文彰, 馬場明生, 田中良寿, 勅使川原正臣, 五十石浩

建築研究報告  No.114,  1988  建設省建築研究所


<概要>

  小型PC構法とは,コンクリートブロック程度の小型のPC(プレキャスト・コンクリート)部品を用いた,主に住宅を対象とする構造方式のことであり,従来の補強コンクリートブロック造を改善した組積造であるという言い方もできる。従来の補強コンクリートブロック造は耐震,防水等に関する信頼性にとぼしく,住宅用構法として衰退の一途をたどってきた。しかし,潜在的な長所と可能性も少なからずそなえており,したがってその基本的な欠点を克服したうえ,さらに種々の利点を付加することによって,とりわけ都市型住宅の改善に資することができる。
  本報告書は上記のねらいにもとづいて実施した小型PC構法の開発研究の成果をとりまとめたものであり,その概要は次のとおりである。

第1章では従来の問題点を検討することにより開発目標の設定を行っている。

第2章では研究の経緯を述べている。

第3章では構工法の開発内容を構法システム,打ち込み目地,仕上構法,臥梁・スラブに関して説明している。

第4章以下においては,開発・提案の内容に関して検証のための検討その他の関連する検討を記している。すなわち,第4章では根付け施工の合理化を検討し,そのうちセルフレベリング工法の導入については実験により有効性を明らかにしている。さらに,打ち込み目地構法の作業能率および充 性を実験的に検討し,良好であることを確認している。

第5章ではユニットの材質について検討するとともに,ユニットの製造方法についても検討を加え,そのうち加圧成形方法に関しては実験によりその特性を明らかにしている。

第6章では,小型PC構法の構造性能を各種の実験により明らかにしている。


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