■建築研究報告

砂礫地盤の原位置液状化強度の評価法に関する研究

大岡 弘, 時松孝次, 鈴木善雄, 後藤 茂, 畑中宗憲, 西尾伸也, 牧原依夫, 大原淳良

建築研究報告  No.133,  1993  建設省建築研究所


<概要>

  我が国には、年代の古い洪積砂礫層および年代の若い沖積砂礫層がそれほど深くないところに存在している。それらの砂礫層は、現在、超高層ビルの支持層となり、さらに原子力発電所等の重要構造物の支持地盤として岩盤に代わる有力候補と考えられている。従って、地震の多発する我が国では、静的強度の測定技術も含めて砂礫地盤の地震時安定性を正当に評価することのできる技術を開発することが、極めて重要な課題となっている。このため、本研究では砂礫地盤の真の静的・動的力学特性を得る目的で、原位置凍結サンプリング技術を用いて極めて良質の不攪乱砂礫試料を採取した。採取された試料は直径300o,高さ600oの供試体に成形し,大型三軸試験機を用いて、液状化試験、S波速度測定試験、動的変形試験および静的試験に供した。
  今回の実験結果によって、砂礫の動的変形特性(G/G0〜γ曲線,h〜γ曲線)および静的強度(Φd)は、同じ密度に詰め直した再構成試料を用いても評価することができるが、液状化強度については、同じ密度に詰め直した再構成試料では原位置液状化強度を過小評価してしまうことが明らかになった。


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